6月1日(日)に、長野県薬剤師会の担当者として、東京四ツ谷にある日本薬剤師会にて行われた首記の会議に出席させていただきました。
薬学部の教育は、医学部や歯学部とよく比較されます。医歯薬の教育カリキュラムの差においては、医歯は初期臨床研修も含め医は3年半、歯は2年半、一方、薬は22週で現場に出てもよいことになっています。そのため今までの4年制時の見学型、体験型(試しにやってみる)ではなく、参加型実習(習得するまで繰り返してやる)方法になっています。
将来、薬剤師となるために必要な知識・技能・態度・価値観を身につける、そんな実習になっているだろうか? 実習修了後の学生にOSCEと同じように身についていることを確認しているだろうか? そのような背景と近年の医療の変化およびニーズから、薬剤師には新たな期待が込められています。
これからのカリキュラム作成の考え方としては、学習成果基盤型教育(Outcome Based Education)が主流になっていきます。教育を終えたときに学生が習得していることが期待される能力(コンピテンシー)を考えます。そのために必要なことは何か? と次に進むための評価基準を設定して、個々に応じた学習方法などを考えるようになっていきます。
今までは積み上げた結果こうなりましたというスタイルでした。これからは、このようになるためにはどのようにすればよいか、と出口を先に考えて、道筋をつけるようになります。この新しいカリキュラムは平成27年度入学の学生より適用され、平成31年度には新カリキュラムで実務実習を行うことになります。