▽口唇ヘルペス再発治療薬
Q 口唇ヘルペスとはどのような病気ですか?
A 口唇付近に水疱ができる病気です。ヘルペスウイルスⅠ型が原因の単純ヘルペスウイルス感染症で、しばしば再発します。多くの場合、幼少期に接触によりウイルスに感染(初感染)し、そのウイルスが三叉神経節に潜伏します。かぜやストレス等により免疫力が低下すると、上顎神経を伝って口唇付近に出てきて増殖を繰り返します。初期には、患部がピリピリ・チクチクするため、再発の場合は、本人にはすぐにわかります。増殖後は、患部に水疱(水ぶくれ)ができ、それがはじけてウイルスが外へ拡散します。あとに軽微なキズが残り、かさぶたになったりします。10日くらいで治癒しますが、かぜを引くとともに現れることが多いため、「熱の華」「かぜの華」とも呼ばれることもあります。
Q なぜ、再発した人にしか使用できないのですか?
A 初めて症状が出た場合は、本人に自覚がなく、ほかの病気か口唇ヘルペスかどうか自己判断することが難しく、また、最初は症状がひどくなることもあるので、まず専門医に診察してもらうことをお勧めします。
Q 口の中に入っても大丈夫ですか?
A 口の中に入っても害はありませんが、なるべく口の中に入れたり、なめたりしないでください。また、塗布した後に飲食すると、薬がはがれて効果が低下することがあるので、飲食の後に塗布することをお勧めします。
Q どのくらいの期間使用してもいいですか?
A 10日間くらいが目安ですが、個人差があります。症状の目安としては、かさぶたができて患部が乾燥すれば使用中止して差し支えありません。5日間くらい使用しても改善がみられない場合は、症状が重いか他の疾患による可能性があるので、使用を中止して、なるべく早く医師または薬剤師に相談してください。
Q 6歳未満の乳幼児が使用できないのはなぜですか?
A 6歳未満の乳幼児の場合、初めて感染して症状が出た可能性が高く、重症化することも考えられるからです。専門医を受診することをお勧めします。
Q 妊娠または妊娠していると思われる(あるいは授乳中です)が、使用できますか?
A 妊娠に対する安全性は確立されていません。また、同じ成分の医療用内服薬で、乳汁中への移行が確認されています。使用前に医師または薬剤師に相談してください。
Q 唇やそのまわり以外にも使用できますか?
A 口唇ヘルペスでは、唇とそのまわりに使用できます。それ以外には使用しないでください。