2017年4月1日
2017年4月/創業25周年によせて
2016(平成28)年12月、当社は創業から満25年の節目を迎えました。
今をさかのぼること5年、創業20周年の2011(平成23)年には、記念誌『二十歳のあなたへ』を刊行しました(発刊は2012年9月)。
タイトルの「二十歳」(はたち)には、ようやく成人に達した会社自身と若いスタッフへ向けたメッセージがこめられています。
では、25歳とはどんな節目なのでしょうか。『ヴァンサンカン』という雑誌をご存知ですか。タイトルはフランス語(vingt-cinq ans)で、「25歳」という意味です。この雑誌は、『マーガレット』や『セブンティーン』を卒業し、成人式から5年を経て自立した20代後半女性がターゲットです。
彼女たちは、仕事をして収入を得、自らのライフスタイルやファッションを模索しつつ、消費することを含めてその社会的役割や存在感をにわかに高めてくるのです。『ヴァンサンカン』の編集ジャンルには、ちょっとお金をかけたファッションやビューティー、旅行などに加えて、「社会貢献」という分野も含まれているそうです。25歳は、一人前の社会の一員というわけで、品位も節度も、それ相応の役割・責任も求められるのです。
私たちの会社は、ちょうどそんな年頃です。世の中には50年、70年、100年を経た会社がいくらもあって、年齢ではその足元へも及ばないわけですが、それでも私たちは、25歳なりの実力をしっかり身につけ、社会的責任を負ってきたことは確かです。
日本は今や、超高齢社会、人口減少社会です。かつてどの国も経験したことのない領域へ突入しました。企業30年説がいわれます。これは、ひとつのビジネスモデルが30年間は通用しないということなのでしょう。大きな変動の中、私たちの会社が、30年、50年と存続するために、イノベーションが必要だということは、火を見るより明らかです。
創業25年は、蓄えた力をバネにして、そのイノベーションに向かって「攻め」に転ずる秋(とき)です。新しいビジネスモデルは、夢があって、ニーズがある。しかも、25歳の大人としては、ライバルを出し抜くような子供じみたものでなく、公正でお洒落で、社会の皆が幸せになるような……。
『二十歳のあなたへ』の巻頭の辞に、「あなたたちはいつか必ず、苦労という怪物と戦わなければならない」と書きました。これは、53名の全社員と私の子どもたち、そして自らへの戒めの言葉としたのですが、今こそ、30年、50年に向かって、夢の実現のため価値ある有意義な「苦労」をともに重ねて行動し進化させる所存です。
地域の皆様には、今後とも変わらぬご指導ご鞭撻をお願い申しあげます
2017年4月